京都新聞 2002年9月19日(木曜日)付け記事、「綱吉の肖像画新調」より
徳川五代将軍綱吉(1646〜1709年)の生母、桂昌院が幼少期を渦ごし、綱吉自筆の掛け軸なども所蔵する京都市西京区大原野の善峯寺は、このほど、綱吉の肖像画を新調した。 武術よりも学問を好み、親孝行でもあったとされる綱吉を基に聡明な表情に仕上げ、桂昌院の肖像画とともに十月からの寺宝舘特別公開で初めて展示する予定だ。 幼少期の2年半ほどを善峯寺で過ごした桂昌院は、応仁の乱(1467〜1477年)で長い間荒廃していた寺を多大な寄進で再興させた。 善峯寺には桂昌院に関連する建物や宝物などが約1200点伝わっており、その中には綱吉が桂昌院に送った品など約150点も含まれる。肖像画を提示することで、どのような人物がかかわっていたのかを想像してもらおうと、同寺では一九九七年に桂昌院の肖像画を制作。 続いて昨年九月から綱吉の作品に取り掛かっていた。 制作は西京区在住の仏画家、藤野正観さんが担い、徳川美術館(愛知県)が所蔵する資料などを参考に、掃部光暢住職らと協議を重ねながら描いた。 くつわ唐草模様の正装は元禄時代の記録に忠実に従ったが、顔の造作は儒教を大切にし、小動物を保護した綱吉のイメージを膨らませ、聡明で穏やかな表情のオリジナルとした。 昔ながらの日本画の技法で描き、大きさは縦103cm、横70cm、掛け軸に仕上げた。 肖像画は十月五日から公開する予定で、掃部光昭副住職は「暗い話題が多いなか、元禄文化の華やかな時代をしのび、綱吉の姿をみてもらえたらありがたい」と話している。 公開は十一月末までで、十月中は土、日曜、休日のみ。有料。 |
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